パースペクティブその④

さて続きです。

 

前回は、モチベーションのちがいが「先延ばしを生む」ということを話ししました。

 

モチベーションには2種類あって

①嫌なことから逃げる行動のモチベーション…逃げる型

②得たいことを得る行動のモチベーション…目指す型

の2つです。

 

このどちらも初期の段階の行動では、実はそんなに差はありません。

むしろ「逃げる型」のほうがスタートダッシュが効く場合も多いです。

 

例えば…

来月に同窓会があるから、ちょっとシェイプアップしなきゃみんなに会えない!的な…

明後日テストだから、徹夜してでも勉強しなきゃ親に怒られる!的な…

いうなればそういうようなモチベーションからの行動です。

 

しかしこの行動を見て、どのように思いましたか?

「もうちょっと早くからやっておけばよかった…」

「いつもちょっとずつでもやっておけばよかった…」

と思いませんか?

 

僕もこういうことはよくあります。

初めてのギックリ腰は今から4年ほど前だったのですが、

そのときの激痛と言ったらもう…

数日後にイベントを控えていたので、もう「終わった…」と思ったほどでした。

すぐに病院へ行き、湿布と鎮痛剤をもらい、バンテリン腰サポーターを買い、

とりあえず痛みをとることに必死でした。

その後回復して、痛みがなくなると…また何事もなかったかのように過ごします。

その後今に至るまで、2度同じようなことが起きています。

2度ですよ!

その間に僕が何をしたかというと…何もせず、ですorz

 

そうなんです。

痛みがなくなればまた「何もせず、何事もなかったかのように」過ごしているだけなんです。

痛いときは、仕事があるからと「必死になって」治す努力をするのに、

痛みがなくなればいつも通りになってしまうんです。

 

なぜならこのときの僕のモチベーションは「痛いのは辛いから早く元通りになりたい」であり、

元通りになったら…その先は何もないのです。

 

これが「逃げる型」モチベーションの限界なんです。

嫌なことが終われば…そこで終わりのモチベーション。

 

だけど、痛みに苦しんでいるときにはこう思っているんです。

「もう嫌だ。治ったら絶対運動する!」

「次こそちゃんとストレッチするわ」

 

しかし…

2度も同じことを繰り返しているんです。

バカでしょ?(涙)

そのうちの1回はなんとこの夏8月お盆休み前ですよ。

おかげでお盆休みは…なんとも寂しい時間を過ごしました。

 

でもこれが「逃げる型」モチベーションなんです。

嫌なことが終われば…

やろうやろうと思っていたことでも、全然しなくなってしまう。

 

 

こうした経験だけからでもないのですが、

僕の考えでは、先延ばしの姿勢は「逃げる型」のモチベーションから生まれます。

先延ばしの主な理由が「逃げる型」のモチベーションであるのは、

嫌なことから逃げてしまうと行動する理由を見出せなくなってしまうからなんです。

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」という諺の通りなんですね。

まぁ…学ばない愚か者といえばそれまでなんですけど…(ー ー;)

 

そして、何かから逃げようとしているときは、

どんなものでいいアイデアのように思えてきます。

例えば、ギックリ腰に効く、となれば何でも試してみてしまうんですね。

大して検証もせずに、考えもせずに、です。

この運動がいいといえば、それをして、

この食べ物がいいといえば、それを食べる。

 

皆さんもそんな経験ありませんか?

美容にいいといえば、それをしてしまうような…

もしくは、ネットで探してしまうような行動。

子育てにいいといえば、それをしてしまうような…

もしくは、ネットで調べてしまうような行動。

 

しかし、「目指す型」のモチベーションで行動しているときは、

自分が求めているものだけが目標達成に近づく条件になっているのです。

他のことには目もくれない。

なぜなら「目的が明確であり、その方法もはっきりしている」からです。

これがパースペクティブ、つまり「自分としての生き方」になってくるのです。

先ほどの(僕の)例で言うと、

「常に健康で動ける体でい続けるために、毎日30分のストレッチをする」ということですね。

 

このように、

ネガティブなものを避けるのが「逃げる型」のモチベーション

ポジティブなものを求めるのが「目指す型」のモチベーションということになります。

 

どう見ても、「目指す型」のほうがいい感じがしますよね。

でも、残念なことに大多数の人間は「逃げる型」の人間だと思います。

どうですか?

学校での教育やもしかしたら家庭での言動もあるかもしれませんが、

私たちは、「○○してはいけない」「○○するのはダメなことだ」と

言われてきています。

これはつまり「よくないことから避けること」を教えているのです。

もちろんこのことが悪いわけではないのですが、

一方では「良いことを追い求める」姿勢とは明らかに違うと思います。

良いことを言い換えると、夢や願望、となると思います。

 

ほとんどの人は、自分が追い求めていることよりも、

避けたいことについて雄弁に語ることができます。

 

「できないのは嫌だ」

「太るのは嫌だ」

「お金ないのは嫌だ」など「○○は嫌だ」ということです。

人間は、自分が望んでいないことについてはすぐに話せるのです。

しかし逆に、理想の人生や夢、最高の1日について聞くと、

多くの場合、答えに詰まってしまうのです。

「○○したい」より、「△△したくない」のほうが話せるのです。

 

こうなってしまう主な理由は、

あまりにも長い間「逃げる型」のモチベーションで行動してきたせいで、

そればかりが得意になって最終的にはパターン化してしまい、

「目指す型」のモチベーションに基づく行動ができなくなってしまったのです。

これは大きな問題です。

 

「逃げる型」モチベーションはすぐにブレてしまいますが

「目指す型」モチベーションは芯や軸がはっきりしています。

 

「逃げる型」では、いつからやるかが曖昧になりがちですが、

「目指す型」では、いつまでにやるかが明確になります。

 

これが、先延ばしになるか、今すぐやるかのちがいになるのですね。

つまり、「目指す型」の場合は、切迫感があまり問題になりませんが、

「逃げる型」ではそれなりの効果が出ると切迫感が消えてしまうのです。

 

目標を掲げた後、

どちらのモチベーションが効果を出し、持続するのか…

もう分かりますよね。

 

ではその例についてですが…

続きはまた明日にします。

 

より豊かな学びのために…

山田でした。

 

PS

1回を短くしようと思っているのですが、

いつもと変わらないですね(ー ー;)