講習会16日目:考え続けることと待つこと

この姿勢になってから、10分経過。

 

うーんと考え中。

 

果たしていつになったらこの鉛筆は動き出すのか...

 

この問題は、

1mの道のりを25cmずつ歩くという問題です。

 

しかし、彼のノートには、1mの道のりしか書き込まれておりません。

 

1本線を引いて、そのあとがどうしても続かない!!

 

 

彼の頭の中では、一体どんな戦いがくりひろげられているのでしょうか!?


おっと、何かに気が付いたようだ!

鉛筆を持ち直し、1本線に線を書き込み出しました!!

 

1本線を25cmずつ区切っております!

 

実はこの10分間の中で、

「1と25...25の方が大きいのに、なぜ??」

という思考回路が生徒さんの頭の中でくりひろげられていたのです。

 

彼の頭の中では、「単位」というものがすっぽり抜けていたんですね。

 

 

「1mって100cmだっけ?」そう聞いてきたこちらの生徒さん。

『そうだよ』

「よっしゃ!」

 

どうやら答えを自力で導き出せそうですね^^

あと少しだ!!がんばれがんばれ!


さて、みなさんに質問です。

 

「この10分は無駄になったでしょうか?」

 

答えを教えることって簡単なことなんです。

でも答えを見つける手助けをすることは難しい。

 

自力で出せるものと、出せないものとの線引きはなかなかできません。

 

ずーっと手がとまっていると、どうしたって手や口を出したくなります。

でも、その行為によって「思考を遮断」してしまうことがあります。それだけはしたくないな〜と。

 

この生徒さんは、1mが100cmであることに気がつくまでに「10分」の時間が必要だったということです。

決して「わからなかった」わけでありません。

 

「1mは何cm?」とヒントを与えてしまえば、すぐに解けた問題でしょう。

でもこれをしてしまうと1週間後にはまた同じ質問をすることになります。

自分の中に入っているものを出す練習をしなければ、いつまで経っても変わらないままです。

 

今日は10分。

明日は5分。

いつの間にか、単位を見ることが当然になる。

 

自分の中にある力を最大限に大きくしていきたいですね^^