正当にこわがる

いよいよ出ましたね、

緊急事態宣言

 

北海道に出るかもと噂されていましたが、

結局は出ませんでした。

 

北海道ではかなり落ち着いてきていますが、

国内レベルで見ると、

まだまだ終息への道筋は全く見えません。

 

福井と帯広を往復していると、

どうしても羽田経由になるのですが、

やっぱり「いつもとは違う」感じがします。

 

空気中に漂う「不安感」

そういうものがあります。

 

不安は、恐怖と不満を増幅させます。

 

物理学者の寺田寅彦は

「ものをこわがら過ぎたり、

こわがりすぎることはやさしいが、

正当にこわがることは

なかなかむつかしい」

述べています。

 

こわがらな過ぎて

「三つの密(密集・密接・密閉)」を避けなければ

拡大感染につながります。

こわがり過ぎれば

「買い占め」「買いだめ」に走ってしまいます。



避けるものは避け、

しかし、落ち着いた対応をすることが、

何よりも大事なことだと思います。

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ここである新聞記事を紹介します。

平成23年8月19日付の産経新聞の「談話室」という読者投稿欄の内容です。

 

<セシウム牛肉、私は食べる>

日本国中、セシウムが検出された牛肉でパニックである。

農林水産省は放射性物質を含んだわらを食べた疑いのある牛の肉をすべて食肉流通団体に買い上げさせ、

焼却処分するという。

勿体無い話である。

 

今までところ、セシウムが検出された牛肉の最高あたいは1キロあたり4350ベクレルとのこと。
私なりにネットで調べて計算してみたが、この肉200グラムをステーキにして年間に10枚食べても、
年間の被曝量は0.1653ミリシーベルトだった。

この量ならば、私は全く安心である。

(注:国際放射線防護委員会では一般公衆の場合、実効線量限度が年間1ミリシーベルトと定められている)

 

東北の人たちの汗の結晶である牛肉を捨てないでほしい。

ぜひ店頭に並べてほしい。

ラベルで、セシウムの検出量などを表示してくれさえすればよい。

そして、少し安くしてくれると、なおありがたい。

その牛肉を買うかどうかは消費者が自分で決める。

子供や若い女性が控えるのも自由だ。

私は買って食べる。

 

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正当にこわがる

とはこういうことではないでしょうか。

 

この方は70代の男性です。

この方は自分が食べることを前提にして、

我が身の問題として考え、結論しています。

そして他者に押し付けていません。

 

喫煙やアルコールの摂取過多の健康への影響と

放射線の健康への影響と、

何が違うんでしょうか?

ポテチとか笑

 

東日本大震災後、

福島産の農作物や海産物は、

今も海外では「風評被害」に晒されています。

海外だけじゃなく、国内でもまだあるかもしれません。

 

それはまだ多くの人が、

「怖がり過ぎて」いるからだと思います。

お隣の国は「敢えて大きく悪意を持って」いるかもしれませんが。

 

今回の新型コロナウイルスについても、

「自分は感染しない」と思うことは、

「正当にこわがっていない」ってことです。

その結果が、クラスターを作る原因になっています。

 

自分を守り、相手も守る。

そういう行動をしなくてはいけません。

正当にこわがるということは、

必要な防衛手段を可能な限り行い、

しかし、

噂や印象にいつまでも恐れないことだと思います。

 

 

予防手段は自分を守ることにもなりますが、

他人を守ることにもなります。

それが本当の優しさですよね!