速さの理解

みなさん、「時速」とは何と説明しますか??

 

ある生徒さんが、いわゆる「みはじ(きはじ)」が分からないと言って問題を持ってきてくれました。

 

どのように習ったのかを尋ねると、「時速って聞かれたら割ればいいと教えられた」と言っていました。

 

その生徒さんの覚えたところがそこだけだったのかもしれませんが、「割ればいい」って... なんだかなぁと思います。

 

この生徒さんにとって、「速さ」とは「割るもの」ということしか残っていないのです。

 

公式のみを追わせて、意味を理解せずに解いていく状況を作っているわけです。

 

 

闇雲に公式を覚えろ〜って言うのではなくて、

公式を使うと便利だよ、くらいになるともっと考えて学んでいけるように思います。

(もちろん覚えておかないと解けない問題もあるので難しいですが...少なくとも「きはじ」の問題は公式ではないでしょう...)

 

今日、中1生の子が「凸レンズ」について学校で学んできたようなので、おさらいをしていた時のことです。

学校で学ぶのは、基本的に3つの形です。でも試験に出るのは、5つの形だったりします。

(学校では、物体が①焦点距離の2倍の位置より遠い位置②焦点距離の2倍の位置③焦点距離より近い位置、の3点

 まとめの時は、物体が①焦点距離の2倍の位置より遠い位置②焦点距離の2倍の位置③焦点距離の2倍より近く焦点距離より遠い位置④焦点上⑤焦点距離より近い位置、の5点)

 

3つの形を正しく理解してくれていれば問題はないのですが、

多くの子たちはやはりそこまで深く理解するところまでには至らないので、丁寧に5つの形を書くように指導しています。

 

さて、復習を始める前に「もう凸レンズは完璧だな!」と言っていた生徒さんでしたが、

5つの形を書き始めて、3つ目の形には学校で習ったものを書くという。。。条件が違うだろ〜〜〜〜〜〜〜!!!!

 

この生徒さんは、凸レンズの作図は「3パターン」しかないから、それを順番に覚えておけばいいんだと理解したわけです。

んなわけあるか〜!!!

 

読解力が低下しているからテストを難しくする...のではなくて、

読解力が低下しているからこそ「理解」を求める授業をしていかなければならんのだな〜と思います。

 

 

それにしても「○○は覚えておきなよ」と言ったことが「○○だけ覚えておけばいい」に変わるのはなぜなのでしょう...><

 

学ぶ道に楽なことはありません。でも楽しいものです。

そんな気持ちを大切にして「出来る」を体験して欲しいなと思っています。